秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
4.忍び寄る魔の手
~瀧佑介side~

『瀧さん。
この間のお礼したいのでまた時間つくってください。』

さっききたLINE。

成田コーポレーションの小早川からだ。
ランチに行ってから何度もLINEが来るようになった。

『お礼なんてしてもらう義理ないし。
無理。』

結構しつこい。

いっそブロックしてやろうか・・・?
それはさすがに同業者でもあるからこれからもかかわることあるだろうしやりづらいしな

・・・どうしたもんか・・・



「佑介!」

向こうから手をふってるのは華。

今日は仕事終わりにマンションの最寄り駅の前で待ち合わせした。
俺の誕生日だしご馳走してくれるという。

俺も30歳になる。
そろそろ・・・ほんとにそろそろ華と・・・

「佑介30歳おめでとう!」

日本酒で乾杯した。
『ながさか』はすっかり二人の行きつけの店になっていた。

「おっ。お前も30、なったか?」

カウンターの向こうから輝が声をかける。
嫁も奥でもりつけながら笑っている。

「わたしたちも大台だね。華ちゃんは?
今おいくつなの?」

「5月に28歳になりました。」

「あら、まだ若いじゃない。
瀧くんひとりに絞ってないでもっと遊んでてもいいころなのに。」

「おい!何言ってんだよ!」

ふふふと笑っている。

「相変わらずおいしいです。
この和え物ってどうやってつくってるんですか?」

「あ、それ?簡単よ」

コイツ・・・話題変えやがった・・・。

そのあとも楽しく輝の嫁と話していた華はまったく俺とどうこうという気はまだなさそうで・・・めげそうになる俺。

7月になって俺もようやくライラックの案件も落ち着いてきて、ほとんど海藤にひきついだので、国内でゆっくり管理職に専念できそうな状態だ。


もう俺はいつでもOKなんだけどな。

まだまだ道のりは遠そうだ。
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