にじいろしぐれ

神社

あれからどのくらいだっただろう

相変わらず私の世界には色はない


「あなたもう17でしょ?いつまでここに入り浸るつもり?迷惑ってものが分からないのかしら。」


おばさんが怪訝そうにこちらを見ている

あぁ、あれからもう7年も経ったのか。

親戚から聞いた話だが、父は母と別れた後、
再婚し子供を授かり遠くの田舎で暮らしている。
母には父の残した莫大な借金があり、毎日毎日借金取りから詰め寄られとうとう壊れてしまったそうだ。今は薬に溺れてもう人では無くなっているとい聞いた。


私はなんで気づけなかったんだろう...


母1人に全てを抱え込ませてしまった。


いらないって思われても当然だよね...



「聞いてるの?早く出ていってちょうだい。」



もう誰にも迷惑をかけず自分一人で生きよう



「...今までお世話になりました。」


私はペコッと頭を下げそそくさと家を出た



はぁ、次はどこへ行こうか。

この近くに神社があったよね...

今日はそこに行こうかな。

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