犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら
極上の愛ある策略とは。



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結局、それから1週間で浅香チームの春の限定コスメは仕上がったようで、朝礼の中で全体に報告したあと、真田チーフが浅香に、お疲れ様!と拍手を送っていた。



私もつられて「おつかれ」と声をかけると、
「おー。サンキュ」と浅香らしい返事が返ってきた。




「ということで、今日の午後からしばらく浅香は休みに入るから、みんなで浅香の分の穴を埋めれるように。
浅香は午前中にしっかり引き継ぎして帰れよ?」




真田チーフのその言葉でもう浅香は最終日まで出勤しないんだろうなと予想された。
引越しの準備とかで忙しいんだろう。



明日か明後日には福岡行きの内示が出ると言う噂。
もうそれを見たら、私も腹を括らなければいけない。



そう思うと、なんだか泣きそうになってきた。


入社してから今日まで、ずっとずっと隣の浅香のことばっかり気にしてた。
勝手に目標にして、勝手に闘って。



浅香にとっては鬱陶しい同期だったかもしれない。
でも、時には助け合って、一緒に頑張ってきた。



そんな風に浅香と一緒に仕事が出来て、本当によかった。



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