君が笑ってくれるなら、それでいい。〜君のいない世界〜
僕の誕生日 優希said
__プルルルル、プルルルル…

誰もいない家に響く、電話の音。

「…はい」

少し迷ったが、出ることにした。

〈もしもし、神崎優希くんですか?〉

「はい、そうですけど」

〈今すぐ、○○病院へ来てください〉

電話をしている人は、かなり焦っている。

「なんでですか?」

確信を得たかった。

違うと言って欲しかったのに。

〈神崎直美(なおみ)さんと夫の秋弥(しゅうや)さんが、〉

〈事故に遭いました〉

その言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。
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