クラスメイトの告白。
「白石さんに彼氏がいること知らなかったの?」
「え?茉雛、彼氏いたの?誰?」
……しまった。
言ってはいけないことだったかもしれない。
「えーっとね、うちの高校じゃない人かな……。私も噂で聞いただけだから、よく知らないんだけどね」
「ふーん、そっか」
私はあわてて話を戻す。
「事故のとき、緑河くんはどこにいたの?」
「俺は放送室にいたんだ。クリスマス会で使うCDをいくつか選んできてって茉雛に頼まれてさ」
「放送室には、どれくらいの時間いたの?」
「何分くらいかなぁ。何曲もオーディオで試し聴きしてたから2、30分はそこにいたかな」
「放送室には、ほかに誰かいた?」
「いや、誰も来なかった」
「そのあと、図書室に戻ったときのこと何か覚えてる?」