ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~

「おいおい、どっからどう見ても未成年じゃねえか。そんな奴雇えるわけねーだろ、帰んな」


「かっ、……金が、いるんです。雇ってくれるなら何でもします。俺を奴隷みたいにこき使ってもいいです。だから……」

「へーぇ? 奴隷ねぇ……?」


 俺の顎をクイッと上にあげて、美桜さんは意地悪そうに笑った。

「ママ、こいつ使えんの?」

「ほんの少し前まで私が雇ってたから、それは補償するわ」

「なるほどねぇー。お前、洗濯と掃除できんの? 後、客引きと接客」

 俺の顎から手を離すと、美桜さんは棚から紙を1枚取り出し、それを揺らした。

紙には、契約書という文字と、注意みたいなのが書かれていた。

「はっ、はい!……人並み程度には」

「ふーん? じゃあ採用。住み込みでいいから、その分他の奴の倍働け。飯は簡単でいいから俺と紅葉の分作って、ホストの服は洗濯して、後、客引きか接客。それを毎日だ。土日と後平日一日客引きで、残りは接客。給料は飲食と指名×歩合だけど、No.1は基本指名と飲食の金が倍。No.2は1.5倍だ。

ここでは俺がルールだ。金が欲しいなら死ぬ気で稼げ」

 そう言って、美桜さんは俺に契約書と書かれたを紙を渡してきた。

「返事」

 紙を無理矢理俺に受け取らせて、美桜さんは低い声で言った。

「はい!……よろしくお願いします」

 ごめん、兄さん、光にぃ……。
 
 ゴクッと唾を飲み込んで、俺は返事をした。

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