そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
「さすがに飲み過ぎたようだな。俺のせいでもある、すまなかった」
 
GMは「ふぅ」とゆっくりと息を吐き前髪を掻き上げた。

少し疲れた表情のGMは余計に美しく見え、ただそこに座っているだけなのに、自分の体が信じられないくらいに火照っていた。

こんな風に自分の心も体も意思とは関係なく熱くなるような人に今まで出会ったことがない。

強いて言えば、私を助けてくれた見ず知らずの誰かくらい?

ドキドキしている自分がばれないように、布団を鼻までかぶりながら尋ねる。

「ここはどこなんですか?」

「今日は君との食事会の後、酒も飲んでるし元々ホテルのこの部屋をリザーブしていたんだ。今お前が寝てるベッドは俺がリザーブした部屋のベッド」

GMはそう言うと、意地悪な笑みを浮かべる。

「すみません!こんな高級ホテルのベッドまでお借りしちゃって!」

驚きと何とも言えない恥ずかしさのせいで、思わず布団を目の下ぎりぎりまで被った。

「食事が終わる頃、君は気を失うようにコトンと寝てしまってね。テーブルに突っ伏せた際額をひどくぶつけたようだ。かなり酔っているようだったし、その額の腫れもひどかったからこのまま送り届けるのも心配でね。とりあえず俺の部屋に運んでしばらく様子を見ていた」

そんな、みっともないこと!

額の腫れって、たんこぶだよね?あー、神様!

思わず布団を頭から被った。

恥ずかしすぎて今すぐにでもここから逃げ出したい。

布団を被ったままの私を見てGMがくくっと笑い出した。
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