イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
これは夢?それとも……
「……望月先生、子供が授業が分からない、って言うんですよ」


二学期の文化祭が終わった後、こんな意見が保護者から寄せられた。


「特に算数が難しくって分からないと言うんです。だから家でも勉強したくないって言って、やらないんですよね」


家ではお手上げなので学校で何とかして下さい、と頼んでくるから、私なりに対策を打ち、授業では取り零しのないように…と日々キリキリしながら授業を続けてたんだけど__。



「うう〜ん…痛い…」


鳩尾の辺りがキリキリ痛んで仕方ない。
あんなに毎日一生懸命にやってるのに、どうして授業についてこれない生徒がいるの。


「それに分からないならちゃんと授業を聞きなさいよ。他の子供達と喋ってる暇があるんなら、きちんとノートを取って私の声に耳を傾けて」


分からないのは私の責任だけじゃないんだから…と愚痴をこぼしたくなる。

他の四年生クラスでは、生徒達は皆きちんと授業についてきてるみたいなのに、どうして私のクラスの子だけはついてこれないの。


「こんなのってないよ。私だって必死に頑張ってるのにぃ……」


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