またきっと君を好きになる。

10月9日(火)



今日も優くんに「ごめんね」って言えなかった。

どうして意地っ張りな態度を取っちゃうんだろう。


お昼休みに親友の菜々子がチョコレートをくれた。


「ほら、甘いもの食べて落ち着きなって。言いたいことはまとまってるんでしょ?口に出すだけじゃん、ごめんねって」

「それをできないのが私なの〜……」

「はあ、面倒臭いな」

「見捨てないでよ菜々子ぉ」


丸めた教科書でぱこんと頭を叩かれて、机の上にうずくまった。

呆れたようにため息を履いた菜々子は、もうひとつチョコレートを私の口に放り込む。


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