偽りの甘い罠
秘密
早番の勤務を終えた私は一旦寮に戻り、約束の時間
まで一眠りすることにした

ブーッ…ブーッ…ブーッ

手元の携帯が寝入りの邪魔をする

ー新庄 雅人ー

その名前を見ただけで私は上気して、幸福感が広がる

「もしもし、雅人さん?」
「紗英、今日はもう勤務終わったの?」
「はい、今日早番だったので、、、」
「今夜、会えないかな?」

今夜、、、アイツと約束がある。

でも、私は限られた時間の中で雅人さんを独占出来る
チャンスをみすみす逃したくない

「私も、、、会いたいです、雅人さん」
「じゃあ、近くまで迎えに行くよ。19時でどう?」
「はい。待ってます」

携帯を抱き締めて、愛しさを噛みしめる


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