うそつきペン
ボロボロ
あたしたが積極的な性格になれたのだとすれば、それは間違いなくうそつきペンのおかげだった。


普段のあたしなら絶対に失敗していたことでも、うそつきペンを使えばなかったことにされる。


あたしの代わりに失敗したことにされてしまうのは、ちょっと可愛そうかなと思うけれど多少の犠牲は仕方のないことだった。


「あ~あ、シャーペン壊れちゃったよ」


家に戻って宿題をしていると、気に入っていたシャーペンが壊れてしまった。


何度ノックしてみても芯が出てこないのだ。


「せっかく限定品だったのに……」
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