先輩の恋人 ~花曇りのち晴れ渡る花笑み~

恐るべし雌ヒョウ


同期の子達とランチを楽しんでた時のこと。

「ねえ、知佳のとこの西川さん、営業部のイケメンたちを手玉に取ろうとしてるみたいよ」

「えっ手玉に取るってどういうこと?!」

びっくりして同期の一人長田里佳子に詰め寄った。

「西川さんって今年29歳でしょ。アラサ―崖っぷち。同期は次々結婚していくし、合コン出まくってたみたいだけど、いいお相手が見つからなくて焦ってるみたい。そこで周りをみたら近場に将来有望なイケメンがごろごろいることに気が付いたって感じじゃない?」

「ええ~なにそれ!」

「しかも一番狙ってるのは山片課長みたい。次に日野さん」

「日野さんまで!?日野さん西川さんより年下でしょ?」

呆然として何も言えない私に代わってもう一人の同期伊藤紗希が叫ぶ。

「しーっ、声が大きい」

「うっごめん」

しゅんとした紗希に肩を寄せて内緒話のように続ける。

「年上も年下もOKなんじゃない。要はお金持ってそうでイケメンなら」

「好きだからならいざ知らず、それってお金と見栄の為じゃないの?」

「そうゆうことでしょ。どんなに腹黒でも見た目は美人だから。騙される人もいるんじゃない?」

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