オジサンに恋しちゃダメですか
第3章 明るいから気に入っている
そして、週末の土曜日。

私は、いつもと違って、戦闘服のスーツを着た。

うん、これでどんな仕事が来ても、私はやりこなるはずだ。

”私は、できる”とブツブツ言いながら、1階への階段を降りた。


「あら、今日は出勤?」

洗濯かごを抱えたお母さんに、早速出会った。

「うん。行って来る。」

「気を付けて。」

あまりにも自然に、スルーされたから、返って私が固まちゃった。


『ええ!?土曜日出勤って、週休二日制じゃないの!?』

って、お母さんに一言、言ってほしかったけど。

そんなお母さんの、見送りを庭から受けて、私は家を出た。

そう言えば私、9時半まで会社集合だっけ。

普段は、9時出社だけど、それが30分繰り下がっただけで、出社する感覚は、同じだ。
< 21 / 103 >

この作品をシェア

pagetop