オジサンに恋しちゃダメですか
第8章 だから子供なんだ
急にボロボロ落ちて来た涙に、狼狽えたのは私じゃなくて、外川課長の方だった。

「えっ……えっ?」

拭いても拭いても、零れてくる涙を抑えるのに必死で、私は下を向いていた。

「どうして……そんなに、泣くんだよ。」

「どうしてって……」

そんな事も分からないのかって、また涙が零れて来た。

「俺の言葉、そんなにきつかった?」

首を横に振った。

「ああ、歳の差か。年の差、言われたからか?」

私は、首を縦に振った。

「それはだな。ああ、あのな……」

「分かっています。」

「ええっ!?」

久しぶりに、課長の困った顔を見た。

「私じゃあ、子供過ぎて、課長の相手にならない事、知ってます。」

「あっ、いや、だから……」

課長の顔を睨んだら、また涙が出て来た。
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