オジサンに恋しちゃダメですか
第9章 恋に現を抜かしている場合か
トイレから戻ってくると、課長からお呼びがかかった。

「そろそろ、瀬田もステップアップする頃だろ。」

おおっ!と、心の中で盛り上がった。

「今度、プレゼンがあるんだが、一緒にやってみるか。」

「はい!」


嬉しい。

また課長と一緒に、仕事ができる。


私は意気揚々と、デスクに戻ってきた。

その時、春乃が私の耳元で囁いた。

「なんか、奈津菜の相手。分かった気がする。」

「えっ!!」

「アラフォーとの恋ねぇ。そう言えば、悩んでいたもんね、奈津菜。」

春乃はこういう時だけ、勘がいい。

誰が誰を好きという事に、敏感なタイプだ。


「でも、撃沈されたんだよね。」

「それ、言わないでくれる?」

誰が昨日の今日で、好きになった事を、忘れられるか!
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