俺がマリちゃんを初めて認識したのは、入社して最初にあった同期会でのことだった。


花見と称した飲み会は、全く桜なんか見えない居酒屋で催され、俺は両脇も向かい側も気の強そうな女子達に囲まれていた。

『武田君、武田君』と料理とってくれたり酒をついでくれたり甲斐甲斐しく世話してくれるんだけど、正直、興味がないから誰の名前も覚えていない。

でも、俺は笑顔だけ顔に貼り付けて、彼女達の話に相槌をうっていた。

もちろん、話なんか聞いちゃいないが。



俺は昔から生意気で態度がデカく、思ったことを口にしないではいられないタイプだった。

そのせいで、結構トラブルにもあってきた。

面倒だから内容は割愛するが。


まあ、餓鬼だったんだと思う。

だから、社会人になったのを機に一念発起して、我慢を覚え、そういう自分を封印しようと思っていた。

今、明らかに嫌いなタイプの女に囲まれてたって笑っていられるのは、成長している証だと思う。