月杜物語
折り紙
[折り紙]

西行寺花蓮は学校の教室で折り紙を編んでいる。
机に鶴や飛行機。
折り紙は日本の伝統文化で月杜でも盛ん。

紙を折る。
それは家族や友人を通して伝えられていく遊びだった。
母から母へと。折り紙。
折り紙で折られるのは飛行機や鶴の折り紙などだ。折り紙は研究が深められ折り紙のその細工ものはちょっとした飾りにもなった。

安全で安価な娯楽。そうやって堅実に身につけた経験や知識は安易さ以外では簡単に奪われないということでもあった。子供の伝統的な遊び、たとえば草笛やことわざ、なぞなぞ、しりとり、相撲などにはそういった優れた形式のものが少なくない。
だからか子供の遊びに戻っているときの西行寺花蓮は今ここを歩んでいた。
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