転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ
エピローグ
 リヒャルトの予想通り、リンデルトとセスは国外追放となった。

 二度とこの国に足を踏み入れることは許されない。父子がどこに向かうのか、ヴィオラは知らされていないし、知る機会もない。彼らが自分の罪を償ったと思う日が来ることを願うしかなかった。

 ティアンネ妃も皇宮を去った。彼女は、イローウェン王国との国境近くにある城に送られた。

 なんて因果なんだろう。

  ティアンネ妃は、皇帝の許しがあるまで、その城を出ることは許されない。

 いや、国境の城に送られたというだけではない。その城にある高い塔に幽閉されて過ごすのだそうだ。

 いつか、彼女が自分の罪を認める日が来たら、塔から出ることを許されて、離宮の中くらいは好きなように過ごすことができるようになるかもしれないけれど、その日は当分来そうにもない。

 そして、ヴィオラはといえば。

 皇妃預かりで行儀見習いをすることになっている。この国で生活している他の令嬢達と同じような王族としての勉強だけではなく、いずれは皇妃付きの侍女とか、皇宮で働く女官とか、そういった立場につくための勉強もさせてもらえることになったのだ。

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