江戸幕府が倒れ、日本の世が激動する明治へと移り変わり早数年。 

かつて‘‘江戸’’と呼ばれ栄えた街は‘‘東京’’と名前を変えて今日も人で溢れていた。

ある日、豪商である藤田屋の16歳の娘 センに縁談話が持ち上がる。相手は由緒ある薬種問屋の跡取り息子、25歳の野崎 優作であった。

 一度も顔を合わせたことのない一回りも年上の男の元に嫁ぐ事が決まって、不安で仕方なかったセン。

美人でとても良い娘だと評判のセンをこんな、つまらない男と結婚させてしまったと思う優作。

そっけない態度を取る優作に、望まぬ結婚だったのでは?と思いつめるセン。

他の男と楽しそうに会話するセンを見て、センが幸せならと見てみぬふりをする優作。

すれ違う、二人の心と相手を思う優しさ。

外見の華やかな美しさに似合わず、強かでしっかり者のセンと、自分はセンには見合っていないと自信の持てない優作の、優しい夫婦愛のお話です。

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