紡ぐ〜夫婦純愛物語〜
野崎 優作の初夜。
疲れた。

へやに付いた私は一気に疲れがこみ上げてきて、倒れ込んでしまった。

センさんの部屋へと続く襖の方へ目をやった。

今日からここにセンさんが、やってくるのか。

ふたりだけでの生活など、上手く行くだろうか。

不安は募るばかりだった。

しばらくして女中が風呂の支度が出来たと、呼びに来たので不安を打ち消したい一心でとびきり熱い湯を頼んだ。

「ふぅー。」

(それにしても、恐ろしく美人な娘だった。前世でどんな行いをしたらあんな美人になれるんだろうか。
おそらく、村の一つや二つぐらい救ったに違いない。)

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