恋愛初心者です、お手柔らかに?
告白
和己さんとの電話の後、ぼーっとする中私は仕事を終えようと、黙々とキーボードを叩いていた。あと少しで、今日の業務はなんとか終わらせた、その時だった。

「永山さん、受付から来客来たから来て、って内線入ってるよ」

「え?来客?誰ですか?」

事務を担当する私に来客なんて、あるはずもなく誰だろう?と思って聞くと、茉耶さんが来ていると言われた。


慌てて、1階受付に下りると、受付の社員と楽しそうに話をしている茉耶さんが立っていた。

「最悪な顔色ね。仕事は終わりそう?」

「…え、ま、茉耶さん…なんでっ…」

なんで、と聞く私に茉耶さんは首を横に振りながら、ため息をついた。

「和己から聞いたからに決まってるでしょ。白石には和己から連絡が行ってるはずだから、今日の業務が終わってんなら、帰るわよ」

「中澤、久しぶりだな」

言葉が出なくなっている私に、白石課長が後ろから声をかけてきた。

「あら、ご無沙汰。おかえり、かな。佐々木から連絡来てるでしょ?連れて帰るから。半休にしてあげて?」

「あぁ、さっき佐々木さんから、電話があったよ。無理して残る気だから、無理矢理連れて帰るからと。まさか、中澤が来るとはな」

「この子の保護者だから、私と和己は。って言う事だから、あんたは早く着替えてきなさい」

白石課長にも、促され私は営業部に戻ると、早退する事を倉橋さん達に伝えて、更衣室に向かった。
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