ただ愛してるだけ
第４章　突然のスクープ
それから慶人君は、私の家に来る事が多くなった。

「夕陽さん、今日の夕食は何？」

「今日は、パスタにしようかな。」

「いいね。」

そう言って彼は、キッチンに立って、私の料理を助けてくれる。


「俺、ソース作るから。」

そう言った彼は、不器用なりに料理を進める。

私なんて、ミートソースしか作れないのに、一体彼は何のソースを作ろうとしているのか。

「カルボナーラにしない？女性は好きでしょ？」

「カルボナーラ！」

私が作れないソースを作ろうとしている彼が、途端にすごい人に見えた。

「すごい！いつも作っているの？」

「これだけね。」

「それでもすごいよ。」

慶人君にくっつくと、顔が近くにあった。

「はははっ……」

「ふふふっ……」

照れながら、笑い合って。
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