地味女子。〜恋物語〜
憧れ

そもそも、彼

卯野くんとは
高校1年生の頃、クラスも違って
存在も知らなかった。

そんなカレを知るきっかけになったのは…

-------

高校1年生の春。新学期が始まった。

クラスには、相変わらず馴染めてないが
水元という、素晴らしい相方がいてくれたおかげで
“ぼっち”は、免れた。

休憩時間、水元のもとに向かい
目の前に立つと、

いきなり顔を近づけられ
「部活!決めたのか....?!」
と、食い気味に問われた。

私は、ギョッと目を見開ぎながら

「あ・・・えっと… まだ……です。」
と、目をキョロキョロとさせながら
おどおどと、言葉を返した。

そう、なぜか、
私の高校では1年間、
部活に入らないといけないという
校則があった。

部活なんて入ろうとも
思っていなかった私にとって
苦痛の校則だった。

(なんで、入らないといけないの....)


どうやら、1年間は
部活を通して、友情関係を作ったり
何かに一生懸命取り組み、達成感味わう
精神的に成長しよう!的なことが目的らしい。


私は、とにかく3年間通い
無事卒業出来ればいいと思っていた面
部活というのは大きな壁だった。

水元は、私の肩に手を置き

「はよ決めな!」

そういうと、ポンポンと肩を叩いた。

必然的に、【バスケ】と
決まっていた水元に
サラッとそう言われてしまうと
何も言い返せない。

(...とりあえず、放課後、
仮入部にいってみるか...。)

ぼんやりと、心の中で呟いた。

< 51 / 200 >

この作品をシェア

pagetop