君等の遺した最後の手紙は。(仮)
体育会実行委員

発熱の悲劇


学校と部活と勉強のサイクルの日々を過ごしだし、気づけば1ヶ月。

高校って楽しいけど思っていたよりずっとハードで先日、ついに熱を出してしまって、高校生になり、初めて学校を休んだ。

でしまった。学校に行くという行為自体はなかなか面倒なものだけど、学校というイベントが無くなったらものすごく暇である。

本でも読もうかと思って開いたけどページを捲る手や、文字を追う目すらが怠くて、ころんとベッドの上で仰向けに転げる。

熱に浮かされ、締め付けられるような感覚の痛みを持つ頭。
ひりつくように乾燥した喉、空気も吸えなくて使い物にならない鼻。

風邪をひいていたら自分の体の全てが恨めしく感じる。出来ることなら取り外したいくらいだ。
もしかしたら外れたりして…とか思って鼻を触るも取れるわけがない。
熱のせいで判断力が低下しているらしい。

コンコンと呼吸もままならなくなる咳が続くし、かなり辛い。
お姉ちゃんが作って置いて言ってくれた雑炊も咳のせいで食べる気にならない。
胃だけは正常に働いてぐぅぐぅ鳴っていて、1人の部屋に虚しく響く。
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