あたしは固唾を飲んでスピーカーの声に耳を傾ける。


⦅クイズの答えは……⦆


「やめて!!」


理恵が叫んだ。


⦅坂田春香でした⦆


スピーカーの声に、再び時間が停止した。


誰もなにも言わなかった。


重苦しい沈黙に胸が圧迫されるような感覚。


あたしは大きく深呼吸を繰り返した。


坂田春香……。


栗色のボブヘアーが揺れている姿が、一瞬にして脳裏に浮かんできた。


学校内でも1位2位を争うほどの美少女で、誰もが知っている生徒だ。


「へぇ……やっぱり相手は女か」


光男がニヤケた顔を理恵へと向けてそう言った。