ファイヤークイズ
そこだけ丸く切り取られたように炎がない。


「あああっ!」


あたしは叫び声を上げながらステージ上に身を投げ出した。


体のあちこちがコゲ臭い。


皮膚がチリチリと音を立てて焼けているように感じられる。


痛みが全身に駆け抜けていき、それは治まる事を知らなかった。


あたしは何度も大きく呼吸を繰り返し、どうにか酸素を体内へと送り込んだ。


⦅すばらしい! でもまだ鍵は解けていませんよ? 早くしないと、石室澪さんの大切なものを燃やします⦆


そのアナウンスにあたしはまた歯を食いしばって立ち上がった。


足の裏が一番焼けているようで、体重をかけると激しい痛みが突き抜ける。


どうしてこんな苦痛を味わわなければならないのだろう。


あたしが一体、なにをしたというのだろう。
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