世界で一番、不器用な君へ
波乱の二人三脚


まあなんとかなんだろ、なんて思ってた。


予想もしてなかった。


「…まさかお前がこんなに人に合わせられないなんてな」


「うー、いたい…え?なんか言った?」


グラウンドの上、無様に転んだ俺の隣で転がっている女、いやゴリラは…


「だいたい蓮が合わせないからでしょーが!」


「お前もっと俺の歩幅考えろよ!」


「普通は男が気を遣って女に合わせんの!」


「女?どこにいんだよ連れてこいよ!」


「いい加減にしろ2人ともっ!」


呆れたキャプテンの声が飛んできて、俺も一花も黙る。


「まさかこのペアがこんなに手こずるなんてね」


キャプテンとペアの実行委員会副委員長までもが呆れ声でそう言った。

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