Fall in Love. ~一途な騎士団エリートによる鈍感公爵令嬢の溺愛~
"会場で、スタゴナ公爵家と対立している貴族と、ハイネ王女が接触していた。

少し気になることがあったから、探ってみる。

気をつけて帰ってくれ。

明日の朝、すぐに会いに行くから、支度していて。"

ハイネ王女はまだ、諦めていなかった?

それで、私の家にまで根回ししようとしているのかしら。

不安になり、足がすくむ。

とりあえず、今日は帰ることにして会場を出る。

フォルティスが気づいたから良かったけれど、国の中核を担う人が、個人の気持ちだけで何かしようとするのはどうなんだろう。

自覚の無さに怒りを感じる。

あの頃、お父様とフォルティスが必死に取り戻してくれた信用を損なおうとしているなら、黙っているわけにはいかない。

何もできなかった私じゃない。

何か役にたって見せる。





次の日、朝早くお父様と客間で待っていると、フォルティスが来た。

「遅れてしまってすみません。」

「いや、こちらこそ、ありがとう。

さぁ、座って。」

そう言われて、私の隣に座るフォルティスは険しい顔をしていた。

「ハイネ王女は、ワイバ新興伯爵と結託していました。

最近は、3日連続で訪問しているそうです。

随時、気になることがありましたら、お呼びください。」

そう、きびきびと語るフォルティスはすごくしっかりしていた。

「そうか。私の方からも探ってみるよ。

領民にも、警戒するように伝えよう。」

そう言って、握手を交わした、、、

途端、フォルティスが私の手をとり、立ち上がった。

「少しリリと話したいことがあるので、お借りしますね。

また、後で作戦を考えましょう。

書斎まで、お邪魔しますね。」

そう言って、お辞儀をすると私の手をぐいぐい引っ張って私の部屋まで来た。

扉を開けて、入ると後ろから慌てて追いかけてきたマリンに心配するな、と一言言うと扉を閉めた。

扉に少し強めに私を押し付けると耳の横に両手をついた。

「今日の午後の予定を教えてもらおうか?」

そう言って、じろりと目を合わせたフォルティスに、言ってないことがあったと、慌てて思い出した。

「あ!ご、ごめんなさい。

シェヴァ王子に、離宮に呼ばれてしまって。

でも、お庭でお花をみるだけの約束なのよ。」

恐る恐る打ち明けると、まだ怒ってる目をしていた。

「あぁ、知ってるよ。

護衛の人数配置をしていたのを、昨日ハイネ王女のを探った帰りに本部で聞いて、びっくりしたからね。

もちろん、俺も警護担当に名乗り出たから。

この後、確認があるから、すぐに戻らないといけないんだ。

まさか、リリが他の男とデートしているところを警護するなんて仕事が来るとはな。

予想もしてなかったよ。

なぁ、どういうことだ?説明してくれないか?」

悔しそうな、辛そうな顔をしていた。

こんな顔をさせようと思ったわけじゃないのに。

私が誘いを断れなかったからって。

「あ、のね。

ダンスを誘われて踊った後に、テラスで花の話をしたときに、離宮もすごいから、一緒に見ようと言われたの。

それだけだから、気にしないで。」


「そうか?

俺は気が狂いそうなくらい、嫉妬したけどな。」

真剣な顔で言われると、どうしてか嬉しくなる。

きゅっと袖を掴んで言った。

「でも、フォルティスが嫉妬してくれるの、私のことを好きっていってくれてるみたいで嬉しいな。」

そう言うと、ぐっと息を飲んだフォルティスにしっかりと、抱き締められた。

「かわいすぎるだろ、、、」

急に顎を上に向けられて、フォルティスと近距離で目が合うと、口付けられた。

自分の唇が食べられちゃうんじゃないかと思うほど、繰り返しされ、力が抜ける。

腕を引っ張って、止めてもらう。

「フォルティス、息が、はぁ、続かない、よ。」

「ん?もう、ちょっとね。

これはお仕置きだから。

俺ばっかり嫉妬させられるからね。」

「え、もう無理だよ、、、?」

「大丈夫、大丈夫。」

ちゅ、ちゅっと音をたてながらされる。

啄むようにされて、ついうっかり追いかけてしまう。

「知ってる?

リリ、今俺に寄りかかってるの。」

?!?!?!

は、恥ずかしい

「あの、わざとじゃないわ。」

「りりは、やらしいなぁ。」

にやにやしながら、ほっぺたをつままれる。

恥ずかしくて涙が出てくる。

うつむいた私をそっと撫でてくれた。

「うぅーー。やらしくないもん。」

「分かった分かった。

そんなに、膨れるな。戻らなくなるぞ。」

笑いながら言うフォルティスから、機嫌の悪さがなくなった。
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