桜の木の下で
嫉妬
私は、菅田さんに肩を抱かれながら歩いた。

ドキドキして、心臓が痛い。
なのに、隣で歩いている菅田さんは、
考えごとをしているのか、
何も言わずただ2人無言で歩いた。


無言の状況に耐えられなかった私は、
菅田さんに話しかけた。

「菅田さん?」
「……なに?」

何か考えごとをしてたみたいだ。
返事が遅かった。

「何かありました?」
「えっ?何もねぇよ……」

不機嫌そうだ。

私の中では?しか浮かばない。
嫌いな私を坂下さんから
切り離さなくてもいいのに。

本当に菅田さんの考えがわからなかった。



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