グリーンピアト物語~醜い妖精とイケメン君~(完結)
第1章 運命の電話
 緑あふれる豊かな国グリーンピアト。

 東西南北に別れている領土があり、中心国グリーンピアトに全土を納める国王様がいるグリーンピアト城がある。


 大聖堂が100個は入るくらい広くて、大きく威厳のあるお城。


 代々伝わる国王様はずっと一途に一人の女性を愛し続けてきた、とても愛の深い国王様ばかりだった。

 いつの頃からか、不思議な力が身について、怪我をなしたり病気を治したり、魂の声を聞けたり、斜視の声を聞けたりと、不思議な力が伝授されるようになった。


 その不思議な力は、王家に産まれた男性に多く伝授されていた。


 それは心から愛した女性を一番幸せにできるように、伝授されている力ではないかと言われるようになっていた。


 もちろん、王家に産まれた女性にも伝授されている事もあり、心から愛した男性を幸せにする事もしてきた。



 季節は冬。

 雪も時折ちらつく今日この頃。

 不思議な力を伝授されたまま、王家を離れ地底へと行った皇子マロンディスと父のランフルク。


 あれから間もなく20年たとうとしている。

 グリーンピアト城は、ティミスとジュリアルは引退して今は息子であるアディールが結婚して国王に即位して国を守っている。

 アディールの結婚相手は天空界から来た天使。

 今ではグリーンピアトは地底だけではなく、天空とも繋がっている。

 地底と天空が繋がって、しっかりした軸が整ったように見えるグリーンピアト。


 そんなグリーンピアトに地底から戻ってきた者がいた。
 
 マロンディスの子供ジックニー。
 
 地底の皇子として育ったジックニーだったが、地上での生活を選び20歳になった日に再び地上へとやってきた。

 父親譲りのイケメンに成長したジックニー。

 背も高く190センチあり、スラッとしている。

 行く人はみんな振り向いて、ジックニーを見るくらいである。

 初めは国王になったアディールに頼っていたが、きちんと自立したいと言い出し、帝国ホテルで働くようになった。
 
 地上に来て5年たった今、ずっかり地上の生活にも社会のルールにもなれ、変わらない生活をしている。


 

 
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