この結婚の行方は・・


おじいちゃまの会社を後にして
丈太郎へ電話を・・・

「穂乃華?遅かったね」
「うん、おじいちゃまに呼ばれた。」
「えっ、宗一郎さん?
  もしかして、例の件?」
「そうなの。
おじいちゃまに詫びてきたみたいよ。
でも、おじいちゃまでなくて
私に謝るのが、ほんとじゃない?」
「クスクスっ、穂乃華らしいね」
と、話ながら

家の前に着くと
門に背中を預けて立っている人がいる。
遠くからでもわかる・・・
丈太郎・・

足音に丈太郎が
顔を上げる・・・
心配そうな・・切なげな顔・・

心配して・・いたんだ・・

そんな丈太郎に
愛されてるな・・と思うと
嬉しくて・・顔がにやつく‥‥

すると・・・
おでこにピン・・と
「いった~い」
「人が心配しているのに
   なに、にやけてんの?」
「だって・・丈太郎に
   愛されてるんだなぁって」
と、言うと
ギュッと、抱き締め
「愛してるよ。決まってるだろう。」
「うふふっ、私も。
丈太郎を愛してる。」
と、丈太郎の背中に腕を回し
丈太郎の胸に頬をよせると
丈太郎の香りに包まれて
温かくなる・・と目をとじると
身体を抱き上げられ
「きゃっ」
「落とさないよ。」
「うん。」
「さあ、穂乃華。鍵開けて。」
鍵を開けて
準備されていた夕飯を食べた。

丈太郎の分も用意されていて
二人で感謝しながら笑いあって食べた。
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