その瞳に私を写して
「あれ~そうだっけ?」

白を切りながら、正也は勇平の横に座った。


「元気してたか?」

「ほんの、30分前までは。」

「じゃあ、この30分は元気ない。」

「そのとおりです。」

「そうか。」

正也はそう言うと、前を向いた。


「って、そうかで終わりですか。」

「ああ。」

「元気のない理由を、聞かないんですか?」

「理由?聞いて俺が、解決できるもんなのか?」

勇平は、正也のこの適当さに、呆れ返った。


そして正也は、そんな勇平を見て、やっと本腰を入れる。

「理由、聞いてやろうか?」

「お願いします。」

「仕事か?それ以外か。」

「それ以外です。」

「じゃあ、俺の管轄外だ。」

正也はそう言うと、またベンチの背もたれに、体を預けた。


「先輩、本当に聞く気あるんですか?」

「聞く気?」

勇平は、大きく頷いた。

「ない。」

正也のやる気の無さに、勇平はガクッとくる。
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