潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
マンションの近くまで帰り、最寄りのコンビニに立ち寄る。
冷蔵ケースの前で今日の晩御飯を物色しながら、自社製品のパスタを手に取って見つめた。


ここのところ毎晩帰りが遅くて、コンビニ弁当かカップ麺がほぼ中心の夕食。

今日はレトルトにしようと決めてレジへ持って行くと顔馴染みな感じの店員から、「毎度ありがとうございます」とお礼を言われていまい、無性に恥ずかしい気分に陥った。


確かに「毎度」と言われたらそうかもしれない。
今のマンションに越してからほぼ毎日、私はこのコンビニに立ち寄っているし、いつも必ず何かしらの惣菜を買って帰る。


それは明らかに料理をしない女子の典型的な例で、それを知っているからこそ、内心では笑われてるんじゃないかと思うと、妙に恥ずかしい気持ちもしてきて__。



(だけど仕方ない。これが私の現実だもん)


料理なんてほぼしない。
掃除も適当だし、床を掃除するのは私じゃなくてロボット。
洗濯は全自動の洗濯乾燥機にお任せだし、お風呂だってシャワーが主流。

< 119 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop