命令恋愛
告白
お弁当を食べた後の授業は格別眠くなる。


あたしは机に突っ伏して授業時間を過ごしていた。


先生の話声が子守歌ように聞こえてきて、どんどん夢の中へと入って行く。


「優奈、授業終わったよ」


その声と同時に体を揺さぶられて、あたしはようやく目を覚ました。


クラス内を見るとみんなすでに帰る準備をしていて、香菜美が呆れた顔であたしを見下ろしていた。


いつの間に放課後になったんだろおう。


最近ゲームで夜更かしをしているから、スッカリ眠ってしまったようだ。


「おはよう香菜美」


大きな欠伸を1つして、そう言った。


「おはようじゃないよ……」


そういう香菜美をしり目に、あたしはスマホを取り出した。


ずっと眠ってしまったから、ゲームが全然進んでいない。
< 39 / 316 >

この作品をシェア

pagetop