きらきら光る
エピローグ
私は啓吾のお墓に来ていた。

そして鞄から絵の具をだす。紅色の絵の具。

「あり…がと…」
まだぎこちなく空気ばかり出てしまう。それでも声が少しずつもどってきた。

心からの想いを込めて私は啓吾に伝える。

「だいすき」
そして絵の具をお墓の前に置く。

紅色の夕日を見るたびに思い出すのは多分ずっと啓吾のこと。

でももう過去には戻らない。


私には未来が待っているから。

蓮との未来をつかみたいから。
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