約束のエンゲージリング
episode3
*・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・*
朝日が眩しくて目を開けた。
時計を確認すると、時刻は6時半。
あまり眠れなかったが、出かける準備を始めなければといそいそとベットから出た。
少なめの朝食を食べて、歯を磨き顔を洗って洗面所の鏡で自分の顔を見る。
「やっぱり少し目が腫れちゃったな、、。でもこの前買ったコンシーラーでどうにか隠せるレベルかな?」
昨日泣きすぎたせいで腫れぼったい目だが、彼への言い訳なら幾らでも思いつく。
一応、ギリギリまで目を冷やしておこうと冷たいタオルで目を覆う。
昨日、沙羅姉から彼の過去を聞いて止まらなかった涙。
同時に彼への想いを断ち切って本当の妹になろうと決意した夜。
それが私が出来る唯一の事。
だから今日は沢山笑って、彼の事が好きな1人の女として過ごす。
それはもう思い残す事がないくらいに。
そしたら次の日からは妹として過ごすんだ。
顔をパチンと叩いて気合を入れる。
「、、よしっ!!!準備しよ。」
タオルを顔から外して化粧を始めた。