全寮制の魔術師学校進学を機に、初めて都会へと出て来た少女エマ。
 明日を入学式に控えたその日、せっかくだからと出ていた散歩の途中で、性質の悪いナンパに絡まれてしまう。

 そこへたまたま通りかかったのは、王直属の近衛部隊の中でも唯一にして絶対と称される戦鬼オーファン・ジェイだった。
 生憎、エマと同じく散歩にと出ていた為に身軽ではあったが、オーファンは武器も拳も振るわず、言葉一つでその場を収めてみせた。

 ……ただ。

 エマが噂で洩れ聞く戦鬼の像は、剛腕にして豪快、己が強さが文字通りの武器であるという風な姿。
 しかし、いざ実際目の前にいるオーファンは、物腰柔らかく、どちらかと言えばひ弱そうなお兄さんといった感じだ。

 事を収めた後でも、優しく笑って不安を与えず、食事まで振舞い更に寮まで送ってくれる手厚さ、話し相手にもなってくれた懐の広さに、エマは次第に憧れを抱いていく。

この作品のキーワード
F大賞1  女主人公  学園  純愛  魔法