笑顔でいいの?
圭ちゃんは…………圭ちゃん?
「あぁ~!疲れたぁ。」

着替えもそこそこに、ソファーにダイブする圭ちゃん。

「咲……おいで。」

ちょこんと隣に座る私を抱きしめて、再び寝転ぶ。

「ちょっ!……………圭ちゃん!!」

今朝のベットが蘇り、ドギマギする私を無視して

「咲……………幸せになろうな。
…………………………幸せにしてやるよ。」って…………。

圭……………ちゃ…………ん?

昨日、意識がないままとは違って

抱きしめられて、密着してると………

再び………男の人だと感じる。

「圭ちゃん………。」

なんとも言えない心許なさに不安を覚えていたら

「なぁ~に、咲のくせに色気づいてるんだぁ。」って

鼻をギュッと摘ままれた。

「痛いよ、圭ちゃん。」

鼻を擦りながら文句を言うと

「ヨシヨシ。」って、再び抱き抱えられた。

もう~!

訳の分からない圭ちゃんの行動に、振り回されっぱなしだ。

そのまま胸に抱き込んで

「咲…………ずっと一緒に居てやるよ。」って……

頭のてっぺんに、フワリと何かが触れた。

…………………………………。

いっぱいいっぱいになった私は………

考えることを放棄することにした。

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