天然たらしが本気を出す時。

2






そして着々と日は経ち、私はいつもと変わらない日々を送っている。



が、周りでは1つ大きく変わったことがある。



それは



「あ、堀北と麻里ちゃんだ。お似合いだね~」


「ね。これで私の恋の安泰も確保されたわー」



そう。麻里ちゃんと堀北が付き合い始めたことだ。

それも昨日から。





あの日、私が帰ったあとも2人はずっと話していたそうだ。すごく距離が縮まったと、ありがとうと、麻里ちゃんからメールが来てきたのを思い出す。





ミユとマイの会話を聞きながら、窓から校門にいる2人を眺める。




案外不思議なもので、二人が付き合い始めたと聞いた時、私はそれほど落ち込まなかった。



多分、麻里ちゃんには勝てないとどこかで諦めていたんだと思う。


< 35 / 189 >

この作品をシェア

pagetop