天然たらしが本気を出す時。


実際、彼女は作らないと言っていた堀北もその発言がなかったかのように彼女を作っているわけだし。



いえば、麻里ちゃんはヒロインで私はライバルにすらなれなかったモブなわけだ。



…それでいいんだと思う。



堀北のことも気になっていたっていうだけで
別にそこまで好きじゃなかったんだと思う。






そうなんだと思う。











「さてと、そろそろ帰りますか~」


「そうだねー」


「うん、じゃあね」





そうだ、少しだけあそこ行こうかな。


私の学校は屋上には行けないけど
屋上に続く階段はちゃんとある。



そこの階段は滅多に人が来なくて私のお気に入りの場所でもあるのだ。



お菓子あるし、そこで食べてから帰ろうか。








と思い、行ったわけだけど


「「あ」」



見事に重なった私たちの声。








そこにはまさかの







「ここ知ってる人がいたとはね」


「うん、たまたま見つけて」






七瀬くんがいた。

< 36 / 189 >

この作品をシェア

pagetop