アタシに付きまとう彼が愛おしい

屋上!信じられないっ


高校2年生の春。



目立つわけもなく、ぼっちな訳でもなく、至って普通に生活を送った。



それで良かった。それで十分だった。



なのに、アタシの日常を奪われる時が来た。



「屋上に来い」と呼び出された時は、また何か命令されるかと思ってたのに。何を血迷ったのか、



「俺と付き合え」とアタシにお願いしてる人は学年の中で一番カッコいいと言われている杉野洸太だった。



ていうか、この人ってアタシの隣の席だよね…?


………。これはめんどいだ。



杉野くんからの告白は、断る人が居ないんだろうね。


だけどアタシは違う。


みんなと一緒にしないで。



「無理です、ごめんなさい」


いくら一番カッコいいからって、アタシを落とせるなんて思わないで。


アタシの何も知らないくせに告白してくるんじゃないよ。



「は?俺を振る意味を分かってんの?」


何、上からの目線…


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