耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
お椀一杯分の雑炊を何とか食べきった美寧は、怜に渡された薬を飲むと布団に横になる。
体がぽかぽかと温かく、お腹がくちくなったせいか強い睡魔が襲ってくる。
横になった美寧の頭を、怜はそっと撫でた。
「今は何も考えずに眠りなさい。」
言われるままに瞼を閉じる。頭を撫でる手が優しくて心地良い。
(おじいさまみたい……)
懐かしいその感触に身を委ね、美寧は泥のように眠りに沈んでいく意識に身を任せた。
「おやすみ。―――ma minette」
怜が囁くように掛けた声は、美寧の耳には届かなかった。
【第三話 了】 第四話に続く。