可愛らしいピンクバラと、真っ赤なヒペリカムを束ね、淡いピンク色のペーパーでラッピングしていく。


「よし……」


 接客がひと段落した隙を見計らって、ミニブーケを作って店頭に並べる。

 店先には今朝入荷したアジサイの鉢が並び、青々とした葉と鮮やかな花がそよ風に揺れていた。

 八ヶ岳に出かけてから、早一週間……。

 あの日、樹さんと共にお店に戻ると、その日の朝にいたずらされていたシャッターは跡形もなく綺麗に直されていた。

 その翌日には、言われていた通り防犯カメラの設置で業者が訪れた。

 修繕費も防犯カメラの設置も、全て樹さんが手配をし、費用も彼が全て持ってくれた。

 両親と共にそんなこと申し訳なくてできないと食い下がったけど、爽やかに取り合ってもらえなかった。

 フラワーショップ彩花の経営は、何も心配いらない。

 お店は今まで通り続けていけるように、全て対処する。

 樹さんはあの日の帰り際、念を押すようにそう言っていた。