先生と準備室 後編

凌久side

俺、何やってんだろ…。

あんなの誰が見てもわかるくらい

顔色が悪かった佳奈。

それなのに、自分から助けてって言って

くれない事に意地になって、合鍵を

運転席に投げつけるように置き、ドアを閉めて

しまった。

それにしても佳奈が遅すぎる。

駐車場からこの部屋なんて10分もかからない

それなのにまだ家のドアが開かない。

心配になり、俺が迎えに行こうとして

ドアを開けると口紅が転がっていた。

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