あなたと出会うため【完】 番外編【完】

限界

週末をゆっくり過ごしたつもり。けれど、どうしても 樹の事を考えてしまう。そうなると、どうして？なんで？の繰り返し………

辛いなぁ(泣)
明日からちゃんと仕事に集中できるかなぁ

食欲はないから夕飯は食べず、そのまま寝る事にした。

翌朝 出社して行き先を確認する。
心配そうに見ている蓮さんに「行ってきます。」と笑顔で現場に向かった。

現場に到着していつもどおり挨拶をするが、何だか様子がおかしい。
何だか私に冷たい視線を向けてくる。

私何かしたかな？と思っていると、海星さんと海星さんの会社の社長の桐谷天馬(きりたに てんま)さんが私に声をかけてきた。

「和花ちゃんさあ。この現場外れてくれないかな？」

いきなりそんなことを言われて、何か不備でもあったのかと確認すると、とんでもない理由を告げられてしまった。

「樹と別れたんだよね？ 紗良ちゃんと付き合い出したのに、しつこくされて迷惑してるって樹と紗良ちゃんが言ってるんだ。」

「えっ？あ、あの………私達、別れたのは先週の木曜日なんですけど………」

私の言葉に海星さんも天馬さんも こいつ何言ってんだ？って顔で私を見てきたけど、私は嘘をついてない。

それでも、天馬さんと蓮さんが話し合って、明日から私は現場を変わる事になった。