身ごもり政略結婚
エピローグ
愛結が産まれて約一年。


大雅さんはおむつ替えは私よりうまいし、お風呂もばっちり。

しかも、時には寝かしつけまでしてくれるというパーフェクトなパパぶりで、愛結も大雅さんのことが大好きだ。


退院したあとしばらくは母乳の出がよくなくて悩んでいたのに、彼は「いいミルクもいっぱいあるだろ?」と当たり前の顔をして言ってくれた。

その言葉に、母乳で育てなくてはと勝手に意気込んでいた力が抜けたのか、いつの間にか出るようになっていた。


大雅さんは、どうしてもナーバスになりがちな私を正しい道に導いてくれる道しるべ役となっている。


私がマタニティブルーだった頃、妊娠出産に関する書籍を全部取り上げられた。

それは、個人差が大きいのに標準値に振り回されすぎているという配慮からだったけれど、産後も同じ。


何カ月でどれくらい成長するのが〝普通〟とか、なにができるのが〝普通〟とか、標準値は書いてあるが、その通りにならなくても問題はなかった。
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