4月。
私は、無事に高校生になった。
とはいっても、エスカレートの高等部では、これといった新鮮さもない。
中等部時代と同じ制服に同じリボン。
これを機に高校デビューを頑張ってみようかとも思ったけれど、どうも上手くいかなかった…。
結局、同じ黒髪にすっぴん。
丈の長いスカートに、黒いハイソックス。
せめて黒ブチ眼鏡だけは外して時計を見上げると、もう始業式の15分前だった。
「……やばっ」
鞄をつかみ新しい寮の部屋を飛び出すと、外の並木道には桜の花が誇るように咲いていた。