幼馴染は恋をする
・出会いからは長く
「ねえ貴浩、お姉ちゃん今から友達の家に行く約束してるの。一人で家に置いてくのは不安だから一緒に行こう。友達には弟も連れて行くって言ってあるから、いいって言ってるし、フフ」

「僕も行くの?知らない人は嫌だよ…知らない家も…」

別に、一人でだって留守番はできるよ。

「フフ、大丈夫。あのね、同い年のきょうだいがいるんだよ?貴浩と同じ六年生。お姉ちゃん、友達と同級生だけど、貴浩もそのきょうだいと同じ年なんだよ?」

「…ホント?」

「フフ、本当。だからいいでしょ?仲良くするんだよ、行こう」

「うん。解った」

姉ちゃんと一緒って何だか恥ずかしいけど、仕方ないか。


ピンポン。

「は~い、あ、来た来た。大丈夫だった?あ、連れて来てくれたのね弟君」

「そう、遠慮なく連れて来た。フフ。貴浩っていうの。貴浩…」

前に出された。

「…こんにちは」

…何だか恥ずかしい。

「こんにちは、貴浩君。私は里英よ、知ってる?知ってるかな。名前はお姉ちゃんが言ってるから嫌でも耳に入るよね。入って?」

「うん、お邪魔します。貴浩……靴、ちゃんと揃えるのよ?」

「…うん」

きょうだいは?どこ?

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