自分より大切なもの




・・・話しかけてくんなよー、話しかけてくんなー………。





夏樹
「あれー?もう一人居たのー?あんたも単位落としたんだ?」





・・・話しかけてきたー……。





椿
「うん」



夏樹
「あたし、ナツキー。こっちがメグー、よろしくぅー!」





・・・別に聞いてねぇし。





椿
「…………」




「……え?何?シカト?」



夏樹
「名前はー?」



椿
「ツバキ。」



夏樹
「おっけー!ツバキねー、よろしくねー!」



椿
「……………」




「お前さ、さっきから何なの?こいつヤバくない?クソうざくない?(笑)」



夏樹
「メグなんでそんなにキレてんの?別に普通じゃん?ちょっと冷めてるけど。」





    ガラガラガラーーー。





佐古
「はーい、おはようさん。みんな揃ってるかー?んじゃ、まず自己紹介からね。俺はここのクラスの担任兼、原文・古典担当の佐古 塔矢( さこ とうや )です、まぁ顔見た事あるだろうけどよろしくね。」



夏樹
「先生~、いくつですか~?」



佐古
「え?歳?俺は29です。」



夏樹
「え、若くなーい?あたし30までなら全然OKだよ~」


 

「あたし36までならセーフ。」



担任
「え……いや、こっちがアウトだわ。俺はそんな危ない橋は渡らない。」



夏樹
「えーなんでー?いいじゃーん!スリルがあって。」



担任
「お前らなんて子供にしか見えねぇよ。」



夏樹
「うわっ、ひどーい!」





・・・どうでもいい、はやく授業を始めろ。





担任
「じゃあまず、右から自己紹介どうぞ~。」




「田中 愛でーす、三組でーす、よろしくー。」



夏樹
「池本 夏樹で~す!一組で~す!よろしくお願いしま~す!」



椿
「及川 椿です、ここのクラスです。」




 「「「・・・・・・・・・。」」」




担任
「……あれ?何か変な空気だね。」



夏樹
「えー?そう?」



担任
「まぁいいや、じゃあさっそく補習授業始めまーす。まずは数学の①ってやつ開いてー。」




< 19 / 66 >

この作品をシェア

pagetop