その日は珍しく朝から冷え込みが厳しく、昼過ぎから粉雪がパラついていた。

来月2歳の誕生日を迎える一人娘、史那(ふみな)のクリスマスプレゼントと誕生日プレゼントを何にしようかと、私は昼休みにスマホでおもちゃを検索していた。

私は、飲食業界でも大手企業のサワイグループで、経理部の派遣事務員をしている。

娘の妊娠が分かった時、それまで勤務していた銀行を退職し、一人でこの子を育てる事を決意した。

私の妊娠は、世間からは好奇の目に晒されていた。
そんな環境の中で職場復帰をしても、陰で何を言われるか分からない。

私だけならまだしも、不躾な言動が娘にまで及んで行くのは耐えられなかった。

この子を守れるのは私だけだ。
そう覚悟が出来れば、後は行動に移すだけ。

何故私の妊娠はみんなに受け入れられないかは……。

この子の父親は、いないからだ。